どんな業種も競合だらけ。

 

消費者側としては

「どれにしようか?」

「どれがいいかな?」

多い選択肢の中で選びたい放題、より取り見取り。

 

買い手市場のこの状況。

でも果たして、消費者側は本当にラッキーなのかな?

・・そんな疑問が私の中で浮かんでいます。

 

なぜなら、

いくら選択肢が多くても、その中から

本当に自分が求めているモノ、ことに

辿り着けなかったら意味がないからです。

 

いろんなモノ、サービスを買う上で何を一番重視するか。

人の価値観によってそれらはいろいろあるでしょうが、

多くの場合、

「価格」はとても重要な判断材料のひとつだと思います。

 

物価は上がり続け、お金は有限。

価格は高いより安い方がもちろんありがたく思いますけどね。

 

手っ取り早く、多くの人の目に留める方法として売り手側が考えるのは、

同業種の競合から勝ち抜くための手段として「低価格」を大きく謳う手段。

「客寄せパンダ」、どの業種でもあるあるです。

 

確かにそれもひとつの有効な手段であると思いますけど、

ただひとつ、私が懸念するのは、

そこにちゃんとした中身はありますか?、ということ。

 

安くて買ってみたものの、全然ダメですぐにポイ!

・・という「安さ」だったら、最初からいらないと思いますね。

これぞまさに、「安物買いの銭失い」。

 

これをフィットネスの現場に置き換えて言うならば、

「その価格で、あなたの問題解決になるものが得られましたか?」

ということ。

 

多数あるフィットネスジムの中で、「会費が安い」ということを全面的に売り出している施設は、

「会費」=「施設利用料」のみ、

そこには利用者に対する個別のサポートは含まれていない。

 

「安さ」の魅力のひとつは、「いつかはやろうかな・・・」と思っていたことを「やるならお得な今だ!!」と思わせ、

人が決断をするきっかけをつくる効果あります。

気軽に始められる入口のハードルの低さは、新たなことを始めようとする上で抱える、不安要素が多少なりとも軽減され、買い手側にとってはとても好都合です。

 

 

自分はそこに何を求めているのか。

そして、そこには自分の求めていることがあるのか。

 

実際のところ、以前から興味があったジムに低価格が魅力で入ってみたものの、

いざ通ってみたら自分が何をどうすればいいのかが全くわからず、聞くスタッフもいない状況。

次第に興味も失せて結局辞めてしまった、ということをよく耳にします。

 

いくらカラダを動かす環境が整っていても、

そもそも自分が何をすればいいのかわかっていない人に対して

「好きなものをご自由にどうぞ!!」という環境は合わない。

 

でも言い換えれば、そんなセルフサービス的環境だから「安い」のです。

 

 

一方で、

「全部自分でやるから、運動さえできればいいんだ!」

ということを一番に望んでいる人は、その環境で満足を得ている。

 

 

人は何に価値を感じて選ぶのか。

「運動するための場所」なのか、「自分への投資」なのか。

それが支払う「価格の差」です。

 

決して、「高いものは何でも良いものだ!!」

と言っているわけではありませんけど、

何でも「適正価格」というものがあります。

 

それを全く無視したような常識外れのモノは、私が思うに怪しい以外の何モノでもない。

とても危険ですよ。

疑いの目を向けずにはいられない。

 

 

あえて現実的ではない、極端な例で例えますけど、

自分もしようかと考えている手術を先にした人から、

「●●でやったら、手術代が100円だった」と聞いて

 

「え!? 100円だったの? 安い~♪ 私もそこで受けよう♪」

・・・ってなりますかね?

自分の命がかかっているというのに。

 

 

実際、こういうことによく似たものをいろんな場面で目にします。

 

「知らなかった」だけで済まされず、後で自分が泣く羽目にならないよう、

まずは自分が「知らない」ことを「知る」ということは

とても大事だと思いますね。

 

 

何も知らずに見た目のお得さだけにつられて

自分に合わないムダなモノを掴まされないで欲しい、

そう願うばかりです。

 

いろんなモノで溢れかえっている世の中で自分を守る方法は

情報に流されず、自分に信念を持ち「取捨選択能力」を上げることだと思います。

 

そのために必要なのは、

正しい情報を得るための「学び」です。

それがすなわち、自分の身を自分で守るということにつながる。

 

「学び」は一生、アタマは使ってナンボ。

脳にたくさん刻まれるシワはお守り、大歓迎されるべき「シワ」ですね。

 

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